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「甘え」と「甘やかし」の違いって?【保育士ママが教える違いとは】

「甘え」と「甘やかし」ってどう違うの?沢山甘やかしたいけど、ワガママな子になっちゃいそうで心配。

 

沢山甘えさせていいんですよ。「甘え」は子どもの成長にとても大切です。保育の観点から見る「甘え」と「甘やかし」の違いについてお話しします。

 

「甘え」と「甘やかし」の違いって?
「甘え」は「自立」に繋がる。沢山させてOK

まずお話ししておきたいことが、子どもにとって「甘え」は「自立」にとても必要という事です。

 

「甘える」のに「自立」できるってどういう事?甘えさせないほうが「自立」できるんじゃないの?

 

少し矛盾している気がしますよね。でも、子どもが自ら行動を起こすためには、まずは甘えられる場所、安全地帯を作る事が重要なんです。

 

そして、子どもの安全地帯を作るには、甘える事ができる信頼できる人が必要です。

 

子どもが安心して身をゆだねられる人がいる事によって、子どもは自ら行動するようになるんです。

 

「安全地帯があるからこそ、冒険できる。」そんなイメージでしょうか。

 

子どもの「甘え」の思いを沢山受け止めて、甘えさせて、安全地帯を作る事が、ゆくゆくは子どもの自立に繋がっていきます。

 

「甘え」と「甘やかし」の違いって?
「甘やかし」は社会のルールを守らせない時

それでは、「甘やかし」とはどんな場合でしょうか。

 

甘やかさず、コントロールが必要な時は、社会のルールを教える時です。

 

「食べ物で遊ぶのはダメな事」

 

「人を噛むのはダメな事」

 

「おともだちを叩くのはダメな事」

 

これらを教えるのは、子どもが保育園や幼稚園でうまく過ごす事のために必要な事です。

 

おともだちを叩いたりする事も甘やかし、許してしまうと社会性が身に付かず、保育園や幼稚園でうまく人付き合いができず、周りの人たちが困ってしまいます。

 

社会のルールを教える時だけは甘やかさずにする事が必要ですが、それ以外は沢山甘えさせていいんです。

 

子どもが小さなうちに沢山甘やかして、子どもの気持ちを受け入れて、受け止められる心地良さを沢山知ってもらいましょう。

 

話が少しそれますが、受け止められる心地良さを知った子は他人の気持ちも受け止めてあげたいと思うようになり、優しい子に育つと言われています。

 

「甘え」と「甘やかし」の違いって?
「甘え」に対応できない時は気持ちだけ受け止める

社会のルールを教える時だけ甘やかさないのはわかったけど、甘えに全部なんて対応できないよ。自分でできる事は自分でやってほしい。どうすればいいの?

 

子どもは「じぶんでやりたがる」事が多いですよね。自分ひとりではできない事もできると思って「危ない!」と思った事があるママも多いと思います。子どもの甘えに対応できない時は、子どもの気持ちを受け止める事に気を配りましょう。

 

例えば、「ママ食べさせて」「ママ着替えさせて」と、もう自分でできるようになった子もママに甘えて言う事があります。

 

言葉通りに受け取ると、ママに甘えて、「食べさせてほしい」「着替えさせてほしい」ですが、その子の思いの裏には何があるでしょうか。

 

ただママにかまってほしくてママに甘えているのかもしれません。

 

弟や妹が生まれて寂しいと思って甘えているのかもしれません。

 

今日長い間保育園で頑張ったから、ママとくっつきたいのかもしれません。

 

子どもは口下手です。

 

子どもの真意はなかなか子どもの口からは聞く事はできませんが、自分でやりたがる子どもが「どうしてやろうとせず、甘えているのかな?」と考えてみる事で理由がわかるかもしれません。

 

ママが「甘え」に対応できない時、返事の仕方は「自分で食べられるでしょ!」と真向から否定するのではありません。

 

子どもの安全地帯にならず、子どもの心のバランスがとれなくなってしまいます。

 

ついつい言ってしまいがちですが、この一言で素直に食べてくれる子はいないのではないでしょうか。

 

「食べさせてほしいんだね。でもママいまご飯作ってるから、自分で食べられるかな?」

 

と気持ちを受け止めつつ、子どもの行動をコントロールできるような返事をしましょう。

 

真向から否定されるより、子どもは「気持ちはわかってくれた」と感じます。

 

自分で食べられたら、ママの手が空いた時や、寝る時でも

 

「さっきは我慢してえらかったね」

 

「さっきは自分で食べれてかっこよかったね」等、

 

褒める言葉をかけてあげてくださいね。

 

 

少し話が戻りますが、「自分で食べられるかな?」の言葉に対してそれでもまだまだ甘えてくるときは、制限をかけるようなお返事をしましょう。

 

「じゃぁ、3口だけだよ」

 

「今日だけだよ」

 

この返事には意味があって、子どもに「今日は特別なんだ。別の時はだめなんだな」という気持ちを芽生えさせます。

 

なので、ママは「また甘えさちゃったな」と思う事は全くありませんよ。

 

子どもはこの葛藤を繰り返して成長していきます。

 

「甘え」ていいんだな。「気持ちわかってくれてるな」と思えるようなお返事を心掛けてみてください。

 

「甘え」と「甘やかし」の違いって?
我が子の「甘え」と「甘やかし」の事例

参考までに、我が子(記載時点だと1歳10ヶ月)の「甘え」と「甘やかし」の事例をお話しします。

 

「甘え」は信頼できる人に甘え、自分の安全地帯で心のバランスを取ろうという思いがあると言われています。

 

我が子も、少しでも不安な事があったり、保育園から帰る時も自分で歩かないで「抱っこして」と甘えてきます。

 

心配な事(=ストレス)を抱えていると安全地帯に戻りたい、安全地帯(受け止めてくれる人)にいきたいと思い、「抱っこ」と甘えてくるのかなと思っています。

 

保育園の帰り道も長い1日保育園で社会性をもって沢山我慢してきたのかなと思うと、甘えさせずにはいられません。

 

ちょっと荷物がいっぱいあって抱っこできないときは、

 

「抱っこしてほしいんだよね。でもママちょっと足が痛くて抱っこできないんだ」

 

結構効果的で、1人で歩いてくれます。

 

ただ、「ママ、あし、いたーい」と呪文のように唱えて歩いていますが…(;´Д`A

 

「甘やかし」については最近起こった事はママやパパを噛む事でした。

 

「人を噛む」事は社会のルールではやってほしくないことなので、甘やかさずに教えます。

 

噛んじゃブーだよ!!

 

とすぐに叱ります。

 

余談ですが、我が家は「ダメ」と直接的、否定的な言葉を極力使わないようにしています。

 

(咄嗟につい出る事はありますが💦)

 

ここで噛む事を繰り返したり、笑って伝わっていないようだったらもう少し強く叱りますが、泣いたり、反省の色が見えたりしたらそこで叱るのはおしまいです。

 

少し考えさせる時間を持たせてから、「噛んだらイタイイタイだからね。噛んだらブーだよ」

 

と声のトーンを少し上げ、少しゆっくりとした声で、しゃがんでお話しします。

 

子どもが「うん、ブー😥」

 

伝わったら、そのあとは笑顔で遊びます。

「甘え」と「甘やかし」の違いって?
終わりに

どこまで甘えさせていいのか?何が甘やかしになるのか。についてお話ししました。

 

この言葉の違いは境界線があいまいですが、我が家では食べ物で遊んだり、人を傷つけるような事は甘やかさないようにしています。

 

本来は「じぶんでやりたがる」をやらないで甘えてくる事は沢山甘えさせるようにしています。

 

子どもが言う事を聞かないとついついイライラしてしまいますが、子どもには笑顔で沢山過ごしてもらいたい。

 

「甘やかす」は社会のルールを教えない事。

 

「甘え」は子どもの心のバランスを保ち、自立するために必要な事。

 

頭の片すみにおいてもらえると嬉しいです。

 

最後まで読んでいただきありがとうございました😊