どんな事に気を付けたらいいの?
実際に太陽光パネルを設置した私が太陽光パネル設置までのロードマップをご紹介します。
目次
太陽光パネル設置の完全ロードマップ
太陽光パネルを検討したきっかけ
太陽光パネルはお得と言われても初期費は決して安いものではありません。それでも導入しようと思ったきっかけからお話ししていきますね。
再エネ賦課金は他の家の電気代
毎月の電気代の明細書に「再エネ促進賦課金」という項目がある事はご存じでしょうか。基本料や電気代とは別にさらに請求額が記載されています。
これは我が家の実際の電気の明細書ですが、一番下に「再エネ促進賦課金」という項目で1,507円請求されています。
正式名称は「再生可能エネルギー発電促進賦課金」と言われ、経済産業省の資源エネルギー庁のHPにはこう記載されています。
固定価格買取制度で買い取られる再生可能エネルギー電気の買い取りに要した費用は、電気の使用者から広く集められる再エネ賦課金によってまかなわれます。再生可能エネルギーで発電された電気は、日々使う電気の一部として供給されているため、再エネ賦課金は、毎月の電気料金とあわせていただいています。(出典:経済産業省の資源エネルギー庁)
わかりにくい言葉で書かれていますが、他の家で発電されて売られた電力の代金をみんなで割って払っているんです。
ケチなわたしは思いました。
「他の家の電気代をなぜ払わなければいけないのか」と…。
使用した電気料に比例して金額は決まりますが、今後、この再エネ賦課金はどんどん高くなっていくと言われています。
太陽光パネル設置のデメリット
太陽光パネル設置のデメリットもお話ししておきます。
①初期費用がかかる
当たり前かもしれませんが、太陽光パネルには初期費用がかかります。
だいたい太陽光パネル設置から8年〜10年で初期費用分は回収できると言われていますが、それでも最初に大きな金額がかかるのは不安です。
我が家の場合は129万円(太陽光システムは5.7kw)かかりました。
太陽光パネルのシステム量によってここは大きく変わりますがここではいったん省略しますね。
②維持費がかかる
太陽光パネルは設置したらあとはもう基本はほったらかしですが、定期的に検査、機材の買換えが必要になってきます。
価格は年々下がってきていますが、パワーコンディショナーと呼ばれる機材は、10年~15年が寿命と言われています。
これらを定期的に買い替えていく事が必要です。
また、業者にもよりますが有料で2~4年に一度、検査を実施する必要があります。
必須ではありませんが、太陽光パネルが割れていないか。鳥のフンが付着していないか等、太陽光パネルのパフォーマンスが落ちていないか定期的に検査する必要があります。
ある業者では4年に一度の検査で有料で2万円との事でした。
まとめると維持費は二つ、「機材の寿命による交換」「定期的な検査」が必要です。
③太陽光パネルの反射光
太陽光パネルの角度によっては太陽光が反射し、ご近所にまぶしい思いをさせてしまう…という事があります。
太陽光パネルの設置面、角度からある程度は予想できますが、
「まぶしいからなんとかして!」
と、ご近所トラブルが発生する可能性があります。
太陽光パネル設置のメリット
太陽光パネルを設置したときのメリットもお話しいたします。
電気代が安くなる
お話しするまでもありませんが、太陽光パネルで発電するので、月々の電気代は安くなります。
上の画像は我が家の2月の太陽光パネルの発電実績です。
正確な金額ではありませんが、昼は太陽光パネルで発電した電気を使用しているため、昼間の電気代はほぼゼロでした。
上の写真は、2月の午前中1日に電力会社から購入した30分毎の電気量です。
太陽が昇って発電し始めた7時過ぎ頃から電気代が下がり、7時半を過ぎると電力会社から購入した電気は0kwです。
購入した電気は主に夕方から明朝に使用する電気代のみになりました。
②副収入が得られる
毎月電気代が安くなる事に加えて、余った電気は電力会社に売ることができます。
正確な金額ではありませんが、画像右上「売電量330kw」が発電したけど余った電気です。
2月に売電した金額は「6,953円」になります。
1年間の中で2月は発電量が少ない時期なので、春になればこの金額も上がります。
③冬は暖かく、夏は涼しい
不思議なメリットですが、太陽光パネルを設置すると「冬は暖かく、夏は涼しくなる」結果も出ています。
具体的にお話しすると、遮熱効果と放射冷却抑制と言われていますが、夏は太陽の熱を太陽光パネルが反射し、冬は太陽光パネルが蓋の役割をし、部屋で暖められた空気が外に漏れにくくなります。
その差は室温で2℃~5℃程変わると言われてます。
太陽光パネル設置の完全ロードマップ
まずは複数業者に見積り依頼をしよう
さて、ここからが太陽光パネルを設置するためのやり方になります。
大事な事は1社だけで信用せず、複数の業者に見積り依頼をする事です。
業者によっては高額で見積りを出してくるところも少なくありません。
私も、最初は訪問販売の業者1社だけで契約しそうになりました。
契約直前でたまたま先方の都合で時間が空き、その間に「念のため…」とネットで相場を検索したところ
相場より50万以上高い事に気づいてお断りしました。
20万程値引きしてくれていましたが、それでも高かった。
知識がない、という事はとても恐ろしいですね。
だいたいの相場は、工事費込みでkw単価20万~25万程と言われています。
(例:工事費込みで5.0kwの太陽光パネルシステムが総額125万だとしたら、kw単価は25万円)
太陽光パネルの会社は日本に沢山あります。
複数の業者から太陽光パネルの見積りを取得しておくと、他と比べてあまりに高額の見積りは省けるので、必ず複数業者から見積を取得するようにしましょう。
引っ越し業者を一括見積りするように、いっぺんに複数の業者に見積り依頼ができるので業者もそれをわかっているので勝手に価格競争をしてくれます。
ちなみにですが、一括見積サイトの「タイナビ」で見積りを取った会社は、どの会社も最初に来た訪問業者より明らかに安かったです…。
まずは、無料でタイナビの太陽光パネルの一括見積を実施してみるとよいかと思います。
見積りに費用は一切かかりません。見積り連絡のやり取り後、営業メールがくるという事は一切ありませんでしたので、安心して使えますよ。
良さそうな見積り業者の話を聞こう
見積りをとったら、次は業者の話を実際に聞きます。
営業の話を聞くときには以下を注意しておきましょう。
【実際にあって話しを聞く時の注意点】
①契約をせかす業者はNG
②訪問営業にくる業者は避けると◎
③屋根裏部屋は確認しましたか?
④分電盤のチェックはしましたか?
⑤見積もりは工事費込みで算出されてる?
⑥見積りは相場と比べてどうですか?
⑦工事は自社施工ですか?
①契約をせかす業者はNG
当たり前な事ですが、契約を急かしてくる業者は避けましょう。
特に屋根裏部屋や分電盤のチェック、後程お話ししますが、工事をするにあたって大事なポイントとなります。
ここを確認もせずに「では契約を…」と言ってくる業者は避けましょう。
知識がない。もしくは自分のノルマだけを考える業者の可能性があります。
②訪問営業にくる業者は避けると◎
「訪問営業が全部悪い。」
とは言いきれませんが、私の経験では、訪問営業で「よかったな!」という思いはしたことがありません。
よくよく考えると訪問営業をする人件費も太陽光パネルの金額に乗せられているわけですから、訪問営業をしている会社が高い事は当たり前ですね。
③屋根裏部屋は確認しましたか?
屋根裏部屋というよりは、屋根の裏側が確認できる場所です。
我が家は屋根裏部屋がないので2階の部屋の天井に入口(?)がついていました。
太陽光パネルの架台を設置するために事前に確認が必要との事。
ここの確認で工事の内容が変わる事もあるようなので、事前に確認する業者かチェックです。
④分電盤のチェックはしましたか?
こちらも③屋根裏部屋と同じような理由ですが、
太陽光パネルの配線を繋ぐために分電盤の確認が必要となります。
⑤見積もりは工事費込みで算出されてる?
見積りの詳細を確認して、「本当にこれ以外費用はかからないのか」を確認しましょう。
たまに工事費は別の見積りになる業者もいるそうなので、総額がいくらになるのか確認しておきましょう。
⑥見積りは相場と比べてどうですか?
だいたいの相場は、工事費込みでkw単価20万~25万程と言われています。
(例:工事費込みで5.0kwの太陽光パネルシステムが総額125万だとしたら、kw単価は25万円)
太陽光パネルのメーカーやパネルの種類、会社毎のアフターサービスでも前後しますが、相場よりあまりにも高すぎる。逆に安すぎる見積りは注意しましょう。
⑦工事は自社施工ですか?
太陽光パネルを実際に屋根に取り付ける工事ですが、下請け会社に委託する業者もあります。
下請け会社に委託する事自体は全く問題はないのですが、ここで気になるのは工事の品質です。
安い工事費で依頼され、工事の品質がボロボロ…ホースも安いのを使われ漏電したりすぐ破けたり。という事は絶対に避けたいですよね。
”何かがあった時に責任はどっちがとるか”
これがトラブルになる事もあるらしく、信用できる会社と判断できない時は工事は自社で行っている会社を選んだ方が無難です。
現地調査をお願いしよう
太陽光パネルの業者の話を聞いて、「ここの業者が良さそうだな」と業者を決めたら現地調査をお願いしましょう。
実際に工事にたずさわる人が屋根に上り、計測します。
図面と実際の寸法が異なる事が結構あるらしく、事前に家の図面で計算したパネルが”きちんと設置できるのか”を確認します。
この時、私が担当してくれた会社は「日陰測定器」を使ってその屋根の各場所で年間でどれくらいの太陽光が照射されるのか、詳細にわかる機械があるのだそう。
日陰の具合によって太陽光パネルの配電も考慮してくれました。
東京電力へ売電申請
太陽光パネルを設置する大きな目的の1つですね。
東京電力に売電するための申請を行います。
屋根の上に乗るパネルの総量がわかった時点で申請ができるそうです。
基本的には書類を1枚(売電した際の振込先情報等)書けば業者が代行して申請してくれます。
現地調査の結果説明を聞く
現地調査の情報を踏まえてもう一度担当営業の方とお話をします。
「実は図面よりパネルが乗らなかった」とか。
「この部分は日陰になる事が多いから配線は増やした方がいいかも」等
図面だけではわからなかった情報を踏まえて色々新しい提案をしてくれます。
当初の見積もりより値段下げられる事が多いです。
20万下げられたという実例もありますし、私もちょっとだけ安くしてもらいました。
これでお願いします!と契約
現地調査が終わり、現地調査後の説明、見積りにも納得できてから、ここで初めて契約をします。
工事日の調整
契約が済んだら、実際の工事日を調整します。
会社によって工事日の調整は色々ですが、1週間程でできる場合もあれば、3か月くらいかかる場合もあります。
登録事項証明書の取得
工事日を待つ間にやる事が少しだけあります。
法務局のHPで家の登録事項証明書を発行しないといけません。
業者が案内してくれると思いますが、売電のために必要な手続きですので、忘れずにやっておきましょう。
太陽光パネル設置には影響ありませんが、この手続きが遅くなってしまうと売電できる時期が後ろにずれこんでしまいます。
できるだけ早めに対応しておくと◎です。
法務局に直接行っても手続きができるのですが、ネットからでもできるので簡単です。
色々難しいことが書いてありますが、「オンライン申請のご案内」から案内通りに進むと手続きができました。
「登記ねっと」という別サイトで申請します。
自宅へ発送し、業者に手渡しでもいいのですが、業者に直接発送してもらう事も可能です。
【注意メモ】
ネットからの手続きでも申請時間が限られています。
平日の8:30~21:00までの間でないと操作する事ができません。
法務局への申請
発行した登録事項証明書が業者に届くと、売電のための手続きを進めてくれます。
基本的には申請手続きは業者の方が進めてくれますが、一部こちらでも申請作業が発生します。
この申請作業が承認されたら、売電可能となります。
待ちに待った工事の日
待ちに待った工事の日がやってきました。
ここから太陽光パネル生活のスタートです!